「ううっ〜〜〜〜。」
事務所の机に項垂れて、が一冊のノートとにらめっこしている。
ただならぬ雰囲気の中、彼女に近づいたのは八戒だった。
「どうかしましたか?ジュースでも飲んで休憩しませんか?」
コトンと、自分の前に置かれたグラス。
中の液体が少し揺れた。
「ねえ!八戒。」
「なんでしょう。」
「あのね、夢ってなに?」
翡翠の瞳を下から覗き込んでくる、蒼の瞳。
「夢・・・ですか?睡眠中に、現実にあったようにいろいろの物事を見る現象。儚いもの。または、実現したい理想。ですね。」
「違う!!!そうじゃなくて・・・。」
「ああ、将来の夢ってやつですか?」
「そう!!!」
「そうですね、僕は・・・・・・。」
「俺は、美味い酒とタバコ、後はいい女が居てくれたら。」
それまで、遠目に様子を伺っていた悟浄が話に入ってきた。
「くだらん事言ってねぇで、とっとと仕事しろ!!!このエロ河童!」
「ねえ、三蔵の夢って何?」
「てめぇもだ。。ここはガキの来るところじゃねえ。宿題なんぞ家でしろ!!」
「だって〜〜〜。」
ブウッと膨れ顔になるをなだめる八戒。
不機嫌な三蔵に更に追い討ちをかける悟浄。
「なんだ。三蔵サマ、夢がないってか?」
「フン、夢なんぞ所詮ただの夢だ。叶える事が出来てこそ本物だ。
でもまあ、強いて言うならそこの触覚ゴキブリ頭のエロ河童がくたばる事だがな。」
「んだと〜〜!!この鬼畜生臭坊主!!」
「死にてぇようだな。望みどおり殺してやる。」
そう言って、三蔵は愛銃を悟浄向けた。
「まあまあ、三蔵。落ち着いてください。に当たったらどうするんですか。」
「チッ。」
大人3人の喧嘩を尻目に、は悟空に近づいた。
「ねえ、悟空は?」
「俺か?俺はさ、ファミレスのメニュー全制覇!!!この前、デニは制覇したんだぜ。次は・・・・・・。」
「テメェーは食いモンのことしかねぇのかよ!この、胃袋猿!!!」
「んだと!猿っていうな。このエロ河童!!!」
「欠食児の脳味噌胃袋猿!!」
「言ったなぁ!!この触覚ゴキブリ頭!!!」
「っテメェ、言っていい事と
「るせえ!!!!!!!!!!!
静かにしやがれ!!!!!!!!!!!!!!」
怒鳴り声共に響き渡るハリセンの乾いた音。
「相変わらず楽しそう。」
「まあ、アレが彼らのスキンシップですから。」
「ねえ、八戒の夢は何?」
「そうですねぇ。日々、みんなが幸せで過ごせる事でしょうか。」
右手の人差し指を立てて言う笑顔の八戒。
ソレとは逆にまた膨れ顔に戻る。
「それって、家内安全・無病息災ってやつでしょ!」
「そんな難しい言葉よく知ってますね。」
「すっげえな、。」
「小学生で、年寄りの仲間入りか。短い青春だな。」
「三蔵に言われたくないもん!!毎日勉強してるから、わかるの!!!」
ベーと舌を出すに、三蔵の眉間に皺が刻まれる。
「親が親なら・・・」
「なによ!パパの事悪く言わないでよね!!!」
「ふん、過保護すぎんだよ。」
「まあ、それは否定しませんが・・・。の夢はなんですか?」
「それが分からないの。だから、困ってるの!」
「あんだろ?子供なりの夢が。スッチーとか、ナースとか。」
悟浄の言葉に、全員が瞬時に固まった。
事務所の中に冷たい空気が流れる。
さっきまでの煩さは何処へ行ったのか?
「お前が一番ジジイだな。」
「んだと!!!」
「俺!知ってる!キャビンアテンダントっていいうんだろ?」
「・・・。バカ猿のくせに!!!」
「バカって言うな!」
「誰も、お前の趣味を聞いてんじゃねぇんだ。」
そして、またも始まる言い合い。
ワイワイと、ヒートアップしていく3人を尻目に八戒がに向き直った。
「僕の夢、教えてあげましょうか?」
「何?」
「、貴女が早く大人になってくれる事ですよ。でないと・・・・」
「「「勝手に抜け駆けしてんじゃねえよ!!!」」」
「何!?何よ?」
「「「「!大人になったら誰と結婚したい?(ですか)」」」」
ビックリして目をパチクリと見開いているに、追い討ちをかけるように詰め寄る4人の大人たち。
あまりの気迫に、ジリジリと後退していく。
「「「「誰だ?(です)」」」」
「そんなの決まってるわよ!」
「「「「俺だろ?(僕ですよね)」」」」
「パパ!!!」
「「「「だから、なんで焔なんだよ!(ですか)」」」」
「呼んだか?」
事務所のドアが開き焔が中に入ってきた。
「パパ。私ね、大きくなったらパパと結婚する!」
「ああ、楽しみにしている。」
そう言って自分の愛娘を抱き上げる焔を見て、脱力するのは三蔵たち。
「「「「いい加減にしやがれ(してください)!!!!」」」」
「今日も楽しかったよ。」
「それはよかったな。」
「「「「よくねぇ〜〜〜〜〜〜(ないです)!!!!」」」」
拍手夢に置いていた夢です。
ギャグ。。。?です。(ぬるいけど)
なんとなく、浮かんだもので。。。焔好きなんで、焔落ちですが、逆ハー気味で。。。?
蒼稜の初ギャグ夢でした。。。
これからも、どうぞ宜しくお願い致します。